站樁の難しさは「こころ」にあり
- youngzentao

- 2024年11月10日
- 読了時間: 2分
無極站樁功は、外からは一見、木人のように微塵も動かずに立つのですが、何時間も立ったままの姿勢を維持しなければならないため、現代社会のスピード‧便利‧楽を求める三日坊主に、いかに受け入れてもらえるかが課題です。
筆者は長年太極拳を教えてきましたが、中でも站樁(たんとう)を教えるのが最も難しいです。特に多くの方は、運動の鍛錬効果を得るには、全身汗だくでゼーゼーするほどの強度な運動が必要だという考えに囚われています。

コロナの流行が猛威を振るって以来、台湾ではのべ530万人以上(2022年8月執筆時点)のコロナ感染者が確認され、大多数の国民がワクチン接種済です。ただ、コロナウイルスによる直接的·間接的な攻撃先として、特に心臓と肺に副作用が影響するのが観察されています。運動の選択肢という観点では、より安全で、ざわつかず落ち着いた「こころ」と動きで、身体を痛めない運動を選ぶのが大切です。心肺臓器の機能をケアしながら運動効果を発揮し、「こころ」を温めて労り、良いエネルギーの獲得や弱った体の強化、免疫力向上という点では、伝統的な太極拳と內家拳が打ってつけだと言えるでしょう。特に…
エネルギーをもたらす内家養生の站樁功です。
中華民国初期の武術の大先生である王薌齋氏は、「大きく動くより小さく動いた方が良い。小さく動くより動かない方が良い。動かない時こそ雑質が沈澱でき、清らかな流れの中でこそ、無限のエネルギーが生まれます(筆者注:これにより体内循環の改善やデトックスに役立つ)」と仰っています。(著書‧習拳一得より)
無極站樁功の初段階の効果として、武術家は高度な內功を鍛錬し、体内にて良いエネルギーを蓄積させます。一般の初心者にとって、最初は腰や背中などの肉体的な痛みに加えて、なかなか続けられない「こころ」のブレや弱み、妨げなどの苦痛を経験します。鍛錬を続ける鉄のような意志と、進取果敢に取り組むことをいかに維持するかがより難しいのです。
我々武術の修練家は、よく「武術を学ぶ際、初心者にとって最も難しいのは、こころの十字路に立つ時である」と言います。優れた知恵を持つ方なら、常に苦難に耐えてひたすら熱心に修練に励むでしょう。百日功を乗り越えた後、必ずエネルギーに満ち溢れ、筋肉も強くなっているはずです。站樁に勤しむ間に味わう苦しみは、言葉で明確に表現できず、「こころ」でしか体感できないものです。
無極站樁功で換力(鍛錬を乗り越え、心身ともに一段と強くなること)の段階を乗り越えると、太極拳の学びは自然とスムーズになっていきます。








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