太極拳の行歩功についてー磨きをかけること

行歩功を学ぶ目的は、太極拳武術を精錬し質を高めることです。まさに伝統武道の諺では「太極拳は套路のみ習練しても、練功を積み重ねない限り、太極拳は上達しがたい」と言われています。

紮樁が靜功だとすれば、行歩功は間違いなく動功です。伝統的な太極拳の基本技術の訓練法では、まず紮樁と行歩功の鍛錬を最重点としており、いわゆる一静一動の、動と静の鍛錬を交互に行います。 2014年、養真師範が南武当の祖庭（宗派の起源地）を訪問し、法堂の執事（責任者）である周理參道長にお会いした際、武当道門の修行で武道に入道した者は、3年間の基本功（基本練習）を経てから、太極拳法を習練するものだと確認しました。

養真太極拳会では行歩功の習練法を伝授しており、弓箭歩、剪子歩、独立歩、横移歩、後退歩、圏歩などに分けられます。

行歩功を習練する際、頭の上に砂を入れた置物を載せる必要があります。目は前を見て、背骨は垂直でまっすぐな状態を保ち、椅子に座るように腰を下ろします。各種行歩の要領に従い、重心の虚実をしっかりと区別し、バランスをコントロールしながら常に鍛錬し、何度も何度も動作に磨きをかけましょう。

行歩功の効果として、武道を習練する者の筋肉の弾力と螺旋の力を訓練することができます。足腰を強化し、体幹を安定させ、太極拳の下上相隨（下半身と上半身が随伴すること）や周身一致（体全体の動きが揃う）など高い協調性が身につきます。太極拳の学びに志を持つ方は、この貴重な行歩法を疎かにしないようにしましょう！